楽天モバイルの繋がりやすさは、都市部で暮らしているなら現在もう大手3社と並べて比べられるところまで来ています。
ただし、山あいや海沿い、離島に近い田舎ではまだ差が残っています。
つまり答えは全国一律ではなく、住んでいる場所と、よく行く場所で変わります。
自分がどこにあてはまるか、まずはざっくり見てみてください。
| エリア | 今の繋がりやすさ | 押さえておきたいこと |
|---|---|---|
| 東京 | 地上も地下も ほぼ不自由なし | 一部の駅は 仕上げが続いている |
| 大阪 | 地上は快適 地下は発展途上 | 地下鉄の増強は まだ途中 |
| 札幌 | 地下鉄まで ひと通り完了 | 郊外はエリア地図で 確認すると安心 |
| 沖縄 | 5Gの届く範囲が 大きく広がった | 離島部は 場所によって差がある |
| 田舎・地方 | 集落や生活道路は おおむね使える | 山あい・海沿いは 途切れることがある |
ここから、なぜこう分かれるのかを順番に見ていきます。
- 「繋がらない」という評判がいつの話で、何が変わったのか
- 東京・大阪・札幌・沖縄で状況がどれだけ違うのか
- 地下鉄でまだ仕上げが残っている駅がどこか
- 田舎や地方で圏外になりやすい場所の共通点
- auの回線を借りる仕組みが終わったあとに何が起きるか
- 契約する前に自分の生活圏で試して確かめる手順
楽天モバイルの繋がりやすさは現在ここまで変わった

プラチナバンドと基地局の数が増えて前提が入れ替わった
「楽天モバイルは繋がらない」という評判の大半は、2020年から2023年ごろに書かれたものです。
この時期の楽天モバイルは、1.7GHz帯という電波を主力にして全国をカバーしていました。
この電波は、まっすぐ飛ぶのは得意でも、壁や地面を回り込むのが苦手です。
だからビルの奥や地下に入ると、とたんにアンテナが減っていました。
ここが変わったきっかけが、700MHz帯という低い周波数、いわゆるプラチナバンドです。
低い周波数の電波は、障害物を回り込んで奥まで届く性質を持っています。
ドコモ・au・ソフトバンクが長く使ってきたのも、この帯域です。
楽天モバイルがこの700MHz帯を割り当てられたのが2023年10月、実際に電波を出しはじめたのが2024年6月27日でした。
東京都から始まって、そこから全国へ順番に広がっています。
つまり、繋がりにくかった原因は根性論ではなく電波の性質の問題で、その性質のほうが入れ替わったということです。
数字の面でも、ここ数年で状況はかなり動きました。
- 人口カバー率は99.9%
日本の人口のうち、どれだけの人が住む場所をカバーできているかを示す数字で、大手3社と同じ水準です - 契約数は1000万回線を突破
2025年12月に到達し、いわゆる「実験段階の会社」ではなくなりました - 設備投資は2,000億円超へ
2024年は810億円まで絞っていたものを、2025年に1,500億円程度、2026年は2,000億円超まで引き上げる計画です - つながりやすさ強化宣言2026
2026年2月に打ち出した方針で、混みやすい場所と地下の増強を最優先にすると明言しています
ここで大事なのは、カバー率の99.9%が「どこでもサクサク使える」という意味ではないことです。
人が住んでいる場所をひと通り覆えている、というのがこの数字の意味です。
だから今の楽天モバイルの課題は、面を広げることから、混む場所と入り組んだ場所を厚くすることに移っています。
東京の地下鉄は仕上げ段階で大阪はまだ途中という差がある
地下鉄の繋がりやすさは、同じ日本の中でも都市によって1年半ほどの開きがあります。
地下鉄の電波は、各社が共同で使う設備から出ています。
楽天モバイルはこの設備で使える帯域を5MHzから20MHzへ広げていて、さばける通信量が約4倍になりました。
朝の通勤時間帯にホームで動画が止まる、という体験が減ってきたのはこの工事の効果です。
ただ、この工事の進み具合は都市ごとにばらついています。
| 路線 | 2025年12月 時点の進み方 | 完了の予定 |
|---|---|---|
| 関東の主要私鉄 (地下区間) | 100% | 対応済み |
| 東京メトロ 都営地下鉄 | 大部分が完了 | 2026年7月に 作業完了の予定 |
| 札幌市営地下鉄 | 65% | 2026年6月 |
| 福岡市営地下鉄 | 67% | 2027年4月 |
| 名古屋市営地下鉄 | 25% | 2027年4月 |
| 大阪メトロ | 70% | 2027年12月 |
東京で毎日地下鉄に乗る人と、大阪や名古屋で毎日地下鉄に乗る人とでは、感じ方が違って当然という数字です。
そしてここが、他で見かける情報といちばん食い違うところです。
東京メトロと都営地下鉄は「7月に全区間が終わった」と書かれていることが多いのですが、楽天モバイルが出している駅ごとの一覧には、8月以降に順次仕上げる駅が残っています。
残っているのは、次の駅です。
- 南北線
目黒駅、白金高輪駅、麻布十番駅、六本木一丁目駅、四ツ谷駅 - 丸ノ内線
西新宿駅、赤坂見附駅 - 有楽町線
地下鉄赤塚駅、要町駅 - 都営大江戸線
飯田橋駅、大門駅、新宿駅、東中野駅 - 都営新宿線
九段下駅、浜町駅、森下駅 - 都営三田線
日比谷駅
六本木一丁目や麻布十番、大江戸線の新宿あたりを毎日使う人は、いまはまだ本調子ではない可能性がある、と思っておくと落ち着いていられます。
逆に言うと、それ以外の主要な駅と走行区間はもう手が入っています。
小田急や東急、京王、相鉄、京成、りんかい線、東京モノレールといった関東の私鉄の地下区間も、すでに対応が済んでいます。

札幌の地下鉄は今年で完了して沖縄は5Gの届く範囲が広がった
札幌と沖縄は、地方の中でもここ1〜2年で状況が大きく前に進んだ場所です。
札幌市営地下鉄は、2025年12月の時点で65%まで増強が終わっていました。
そして2026年6月に、全区間の作業が完了する計画で進んでいます。
大阪や名古屋が2027年まで工事が続く予定なのを考えると、札幌はかなり早いほうです。
札幌市内で地下鉄通勤をしている人なら、地下での不便はほぼ気にしなくていい段階に入っています。
沖縄は地下鉄がないぶん、話の中心が5Gのエリアになります。
楽天モバイルは2025年1月から、九州・沖縄・四国・中国地方で5G基地局の電波の出し方を見直しました。
その結果、沖縄県では5Gエリアがおよそ2倍に広がっています。
同じ取り組みで山口県は約1.4倍、その他の対象地域も最大1.1倍ほど広がりました。
那覇や沖縄本島の市街地でデータをたくさん使う人には、この差はけっこう効いてきます。
ただ、沖縄も離島まで含めると場所によって差が出ます。
本島の市街地と、船で渡る島とでは前提が変わるので、行き先が決まっているならエリア地図で島の名前まで見ておくと安心です。
地方は全部おなじ、と思われがちだけど、都市ごとに事情がぜんぜん違うんですよね
繋がりやすさと通信速度は別の話として見たほうがいい
繋がるかどうかと、速いかどうかは、分けて考えたほうが判断を間違えません。
正直に書くと、利用者の実測値を集めているサイトのランキングでは、楽天モバイルは大手7社の中で7位です。
ドコモ・au・ソフトバンクとその系列と比べると、平均の速度は見劣りします。
ただ、ここで見るべきは順位ではなく、生活に足りるかどうかです。
| やりたいこと | 必要な速度の目安 | 足りるか |
|---|---|---|
| SNS ネット検索 | 数Mbps | 余裕で足りる |
| 動画を ふつうに見る | 5〜10Mbps | 足りる |
| 高画質の動画 テザリング | 20Mbps前後 | おおむね足りる |
| 大きなファイルを 短時間で落とす | 速いほど有利 | 大手のほうが 快適な場面あり |
日常の使い方なら困らない、というのが実測値から見える結論です。
むしろ体感で気になりやすいのは、平均の速度より混雑です。
新宿や渋谷のような大きな駅、コンサート会場、花火大会の会場では、アンテナが立っていても表示が詰まることがあります。
これは楽天モバイルだけの話ではなく、大手3社でも同じように起きる現象です。
混みやすい場所の帯域を厚くする工事が、いま最優先で進んでいるのもこのためです。
あわせて、4Gを介さず5Gの設備だけで通信する5G SAという方式も2026年中の提供開始が予定されていて、混雑への耐性はここからさらに上がっていきます。
大きなイベントに行く日は、会場に着く前に必要なものを読み込んでおくと、その場でイライラせずに済みます。

田舎や地方で楽天モバイルの繋がりやすさを見極める判断材料

田舎や地方で圏外になりやすい場所はだいたい決まっている
田舎で困るのは「田舎だから」ではなく、人がほとんど住んでいない地形だからです。
基地局は人が暮らしている場所に向けて建てられます。
だから同じ「地方」でも、家が並んでいる集落や生活道路は、たいてい問題なく使えます。
むしろ田舎には高いビルも地下街も少ないので、電波をさえぎるものが都会より少ないという面もあります。
切れやすいのは、次のような場所です。
- 山あいと峠道
谷になっている場所は電波がさえぎられやすく、登山道の途中や山頂付近も薄くなります - 人家の少ない海沿い
海に向かって開けている道路は、基地局から距離が出やすい区間があります - 離島
島によって整備の進み方に差が出ます - 古い建物の奥まった部屋
分厚いコンクリートの中心部や、窓から遠い部屋は弱くなることがあります
ここで知っておくと気が楽になるのは、こうした場所は大手キャリアでも同じように切れることが多い、という事実です。
山頂で圏外になったからといって、それが楽天モバイルだけの弱点とはかぎりません。
差が出るのは、集落から少し外れた道や、峠を越える途中のような中間の場所です。
そして屋内については、700MHz帯が届くようになってから体感がかなり変わりました。
以前は窓際まで行かないとアンテナが立たなかった家でも、部屋の真ん中で使えるようになったという声が増えています。
自宅が古い鉄筋の建物なら、内見や下見のときにスマホを持ったまま奥の部屋まで歩いてみると、住んでからの想像がつきます。
auのパートナー回線が9月に終わったあと地方で何が起きるか
田舎や地方で楽天モバイルを検討している人にとって、いちばん大きい変化がこれです。
楽天モバイルは自社の電波が届かない場所で、auの4G LTEの電波を借りてきました。
これがパートナー回線、いわゆるauローミングです。
2019年10月1日に始まったこの取り決めは、2026年9月30日までという期限つきでした。
そして現行の契約は、予定どおり9月末で終わる方向で進んでいます。
7年で楽天モバイル側のエリアが十分に育ったので、当初の役目は果たした、というのがKDDI側の考え方です。
ただ、ここで話が終わっていないところが大事です。
- 都市部
楽天モバイルは自社の設備で戦えるだけの力がついたという判断で、借りるのをやめて自前の回線に切り替わります - 人口の少ない地方
エリアと期間を区切って協力を続ける新しい取り決めの可能性が、両社のあいだで話し合われています
つまり「10月から地方が一斉に圏外になる」という話ではありません。
一方で、地方のすべてがそのまま残ると決まったわけでもありません。
ここは見解が固まりきっていない部分なので、断言している情報を見かけたら少し引いて見るくらいがちょうどいいです。
自分の家や職場が影響を受けるかどうかは、エリア地図の色で見分けられます。
| 地図の色 | 意味 | 9月末以降の見かた |
|---|---|---|
| 濃いピンク | 楽天回線の 5Gエリア | 影響なし |
| 薄いピンク | 楽天回線の 4G LTEエリア | 影響なし |
| オレンジ | パートナー回線 エリア | ここだけ 様子を見ておく |
自宅も職場も濃いピンクか薄いピンクなら、この話は気にしなくて大丈夫です。
オレンジだった場合は、2枚目のSIMを用意しておくと気持ちが楽になります。
そしてもう一段先の手として、楽天モバイルは衛星との直接通信を用意しています。
AST SpaceMobileという会社と組んで、市販のスマホがそのまま衛星とつながるサービスを、2026年の10月から12月のあいだに始める計画です。
2025年4月には、低軌道の衛星と市販のスマホでビデオ通話をする実験に日本で初めて成功しています。
これが動き出すと、山の中や海の上、災害で基地局が止まったときの備えという意味合いが出てきます。

自分の生活圏で繋がるかを契約前に確かめる4つの手順
口コミを100件読むより、自分の住所で1回調べたほうが答えは早く出ます。
順番はこの4つです。
①エリア地図で自宅と職場の住所を入れる
楽天モバイルのサイトにあるエリア地図に、住所か地域名を入れて色を見ます。
見るのは自宅だけでなく、職場や学校、実家、よく行く店まで含めるのがコツです。
生活の8割の時間を過ごす場所が全部ピンクなら、その時点でほぼ判断がつきます。

②スマホがプラチナバンドに対応しているか見る
手持ちのスマホを使うつもりなら、Band 28に対応しているかどうかで体感が変わります。
iPhoneなら、設定から一般、情報と進んでモデル番号を確認し、その機種の仕様でBand 28の記載を探します。
Androidは機種ごとに違うので、機種名と対応バンドで調べるのが早いです。
古い端末をそのまま持ち込むと、エリアは問題ないのに端末側で損をすることがあります。
③2枚目のSIMとして1〜2カ月ためす
いちばん確実なのは、今の回線を残したまま試すやり方です。
最近のスマホはSIMを2枚入れられるものが多く、eSIMなら申し込んだその日から使えます。
データを3GBまでに抑えれば月1,078円なので、お試しの費用としては現実的です。
1カ月ふつうに生活してみて、圏外になった場面をメモしておくと判断材料がそろいます。
契約期間の縛りも解約金もないので、合わなければやめるだけで済みます。
④それでも自宅が弱いときの手を知っておく
使いはじめてから電波が弱いと感じたら、まず1分でできることから試します。
- 機内モードを10秒だけオンにする
電波を掴み直して復活することがよくあります - Wi-Fiを切ってみる
弱いWi-Fiにぶら下がっているだけ、というケースが意外と多いです - 本体を再起動する
ネットワークの設定がリセットされます - 4Gに固定する
5Gと4Gの境目でふらつく場所では、4Gに固定したほうが安定します - OSとキャリア設定を更新する
古いままだと新しい基地局をうまく使えないことがあります
それでも自宅だけどうしても弱い場合は、電波の改善を要望するフォームから住所と状況を伝えられます。
調査の結果しだいで、Rakuten Casaという小型の基地局を家に置く案内が来ることがあります。
光回線につないで、家の中に楽天回線のエリアを作ってしまう機械です。
本体代も月額も事務手数料もかからないかわりに、指定された光回線の契約と、調査を経た案内が前提になります。
自分から自由に申し込む機械ではないので、順番としては要望を出すところからです。
楽天モバイルの繋がりやすさでよくある質問
細かいところで引っかかりやすい疑問をまとめました。
登山やキャンプでも使えますか
登山道の途中や山頂付近は薄くなりやすく、圏外になることもあります。
ただしこれは大手キャリアでも起きるので、楽天モバイルだけの話ではありません。
山に入る日は、地図を事前に落としておくと安心です。
合わなかったときに解約金はかかりますか
契約期間の縛りがなく、解約金もかかりません。
だから電波が不安な人ほど、まず短期間ためしてから決めるやり方が向いています。
引っ越し先の電波も先に調べられますか
調べられます。
エリア地図は住所で検索できるので、部屋を決める前に候補の住所を入れておくと、入居してから困りません。
候補が複数あるなら、まとめて見比べておくと選ぶ材料が1つ増えます。
アンテナは立つのにページが開かないのはなぜですか
大きな駅やイベント会場など、同じ場所に人が集中したときに起きやすい現象です。
電波が届いていないのではなく、通信の順番待ちが起きている状態なので、少し場所を移すだけで直ることもあります。
まとめ:楽天モバイルの繋がりやすさは都市部なら十分で田舎は地図と2枚目のSIMで備えれば困らない
700MHz帯が使えるようになったことで、楽天モバイルの弱点だった屋内と地下は別物になりました。
東京は地下鉄まで含めて仕上げ段階、札幌も地下鉄の増強が終わり、沖縄は5Gの届く範囲が2倍に広がりました。
大阪と名古屋は地下の工事がまだ続いているので、毎日地下鉄に乗る人だけ少し様子見でも遅くありません。
田舎や地方は、集落と生活道路なら使えて、山あいと海沿いと離島で差が出る、というのが今の実際のところです。
判断の分かれ目は、住んでいる県名ではなく、生活の8割を過ごす場所の地図の色です。
- 自宅も職場もピンク
そのまま乗り換えて問題ない場合がほとんどです - どこかにオレンジが混じる
2枚目のSIMを残したまま様子を見ると安心です - 仕事で山や海沿いをよく走る
別回線と組み合わせる前提で考えると失敗しません
次にやることは1つだけで、エリア地図に自宅と職場の住所を入れて色を見ることです。
そこが濃いピンクか薄いピンクなら、あとは料金で選んで大丈夫なところまで来ています。
