スマホ代を下げたくて楽天モバイルを見ていると、必ずぶつかるのが「ゴミ回線」という強い言葉です。
安さは魅力的なのに、この一言で手が止まってしまう人はかなり多いはずです。
楽天モバイルはゴミ回線ではありません。
ただし、住んでいる場所と使い方によって、当たり外れがはっきり出る回線ではあります。
この悪評のほとんどは、サービスが始まったばかりの頃の体験がそのまま残ったものです。
数字で並べると、当時と今の差がはっきりします。
| 比べるところ | 悪評が広まった頃 | 今 |
|---|---|---|
| 基地局の数 | 約1万8,000局 | 約6万1,000局 |
| 自社回線の 人口カバー率 | 80.1% | 98.85% |
| 電波の種類 | 1.7GHz帯だけ | 700MHz帯も追加 |
| 屋内の つながりやすさ | 壁で止まりやすい | 建物の奥まで届きやすい |
基地局はおよそ3.3倍、電波の届く範囲も別物になりました。
それでも「うちは繋がるのか」という不安が消えないと思うので、見分け方まで全部そろえておきます。
- ゴミ回線という口コミがいつの体験から来ているのか
- プラチナバンドで何がどこまで改善したのか
- 今も残っている弱点と、その原因ごとの対処
- 自宅と職場が繋がるかどうかを契約前に確かめる手順
- 家の中だけ弱いときに使える無料の改善策
- 楽天モバイルが合う人と、やめておいたほうがいい人
楽天モバイルがゴミ回線と呼ばれてきた理由と今の中身

まずは、なぜこんなに強い言葉が使われるようになったのかを整理します。
理由がわかると、今の自分に当てはまる話かどうかが判断できるようになります。
ゴミ回線という口コミが生まれたのは評判が一番悪かった時期の話
ネットに残っている厳しい口コミの多くは、2020年から2022年ごろに書かれたものです。
楽天モバイルが自社の回線でサービスを本格的に始めたのは2020年4月でした。
他社が何十年もかけて建ててきた基地局に対して、ゼロから追いかける立場だったわけです。
総務省の調査だと、当時の楽天モバイルの4G基地局は約1万8,400局、自社回線でカバーできていた人口の割合は80.1%でした。
ざっくり言うと、5人に1人は自社の電波が届かない場所にいた計算になります。
しかも当時使えた電波は1.7GHz帯という、高速だけど障害物に弱い種類のものだけでした。
この電波は壁やコンクリートを通り抜けるのが苦手で、外では立つのに家の中に入ると消える、という現象を起こしやすいです。
「地図ではエリア内なのに自宅が圏外だった」
という体験談が積み上がったのは、この2つが重なったからでした。
実際、地方都市の中心部に住んでいて届いたSIMを1日で解約した、という記録も残っています。
この時期の体験をした人が「ゴミ回線」と書くのは、正直まったく的外れではありませんでした。
問題は、その言葉だけが検索結果に残り続けていることです。
口コミを見るときは、書かれた日付を先に見ると判断を間違えにくくなります。
プラチナバンドと基地局の増設で屋内と地下がどう変わったか
いちばん大きな変化は、700MHz帯という電波が使えるようになったことです。
この低い周波数の電波は「プラチナバンド」と呼ばれていて、要するに障害物に強い電波のことです。
ドコモ・au・ソフトバンクが昔から持っていた強みが、これでした。
楽天モバイルは2023年にこの帯域を割り当ててもらい、2024年6月から実際の運用を始めています。

効いてくるのは速度ではなく、つながりやすさのほうです。
駅のホーム、ビルの奥、鉄筋の建物の中といった、これまで切れやすかった場所が埋まっていきます。
もうひとつの変化が、基地局の数そのものです。
| 調査の時期 | 4G基地局数 | 自社回線の 人口カバー率 |
|---|---|---|
| 令和3年度 | 18,413局 | 80.1% |
| 令和5年度 | 56,305局 | 98.56% |
| 令和6年度 | 61,160局 | 98.85% |
3年ほどで3倍以上に増えていて、追いかけるスピードとしてはかなりのものです。
よく見かける「人口カバー率99.9%」という数字は、この自社回線にauから借りているエリアを足した合計値です。
ここは中身を知っておくと得をするので、少しだけ補足します。
契約数も1,000万回線を超えていて、これは本格スタートから5年8カ月での到達でした。
使い続けている人がこれだけいる時点で、まるごとゴミ回線という評価は現状に合っていません。
今も残る弱点は電波が繋がらない場所と速度と混雑で中身が別
とはいえ、不満の声がゼロになったわけではありません。
ここでいちばん大事なのが
「ゴミ回線」の一言にまとめられている不満は、実は3種類あって原因も対処もバラバラだということです。
ひとまとめにして悩むと答えが出ないので、分けてみます。
| 症状 | 起きている場所 | 効く対処 |
|---|---|---|
| 圏外になる | 山間部 建物の奥 地下の一部 | エリアを事前確認 屋内用の小型基地局 サブ回線 |
| 速度が出ない | 電波は立つが 1本〜2本の場所 | 置き場所を変える Wi-Fiと併用 |
| 混雑で落ちる | 昼休み イベント会場 繁華街 | 時間をずらす サブ回線に切り替え |

この3つのうち、契約前に手を打てるのは圏外だけです。
逆に言うと、圏外の心配さえ潰しておけば、残りは後からどうにでもなります。
速度についても正直に書いておきます。
利用者が投稿する測定サイトの平均値だと、楽天モバイルのダウンロード速度は大手3社やそのサブブランドより低めに出ます。
ただ、アップロードの速さでは4社の中でトップの数字が出ていて、動画やSNSに投稿する人にはむしろ向いています。
そもそも動画やWebを見るだけなら、下りが安定して数十Mbps出ていれば体感で困ることはほぼありません。
「最速がほしい」のか「困らなければいい」のかで、この数字の重みは変わります。
料金は3段階で通話も無料だけど対象外の番号だけは知っておきたい
ここまで読んで気になるのは、それで結局いくらなのかという話だと思います。
Rakuten最強プランは、使った量で勝手に3段階に変わる仕組みです。
| 使った量 | 月額(税込) | 家族割適用時 |
|---|---|---|
| 3GBまで | 1,078円 | 968円 |
| 3GB超〜20GB | 2,178円 | 2,068円 |
| 20GB超〜無制限 | 3,278円 | 3,168円 |
あまり使わなかった月は勝手に安くなるので、プラン変更の手続きはいりません。
データを無制限で使って3,278円というのは、他社の無制限プランと比べるとかなり低い水準です。
通話については、Rakuten Linkというアプリを使えば国内通話が何分でも無料になります。
固定電話にかけても無料で、データも消費しません。
ここで、ネット上でよく間違って書かれている点をひとつ訂正しておきます。
無料通話の対象外になるのは、0180や0570などから始まる他社接続サービスと、一部の特番です。
「050から始まる番号が有料」と書かれている記事を見かけますが、これは別物なので混同しないほうがいいです。
アプリを使わずスマホ標準の電話から発信した場合は、30秒22円がかかります。
役所や企業のサポート窓口には0570が多いので、そこだけ頭に入れておくと請求を見て驚かずに済みます。
料金まわりで見落とされがちな部分も、まとめて置いておきます。
- 契約事務手数料
同じ名義で累計4回線目まで0円 - 最低利用期間
なし。解約金もかからない - 海外での通信
100以上の国と地域で毎月2GBまで追加料金なし - 楽天市場での買い物
ポイントが5倍になる
(要エントリー、上限あり)
手数料も縛りもないので、合わなければ抜ければいい、という気楽さはあります。
auから借りている回線の期限が来ると繋がらなくなる場所
ここが、他ではあまり触れられていないのに、いちばん知っておいてほしい話です。
楽天モバイルには、自社の電波が届かない場所をauの電波で補う「パートナー回線」という仕組みがあります。
このKDDIとの契約は、2026年9月30日までという期限つきです。
その先を延ばすかどうかは両社の協議しだいで、まだ決まっていません。
影響が出るとしたら、自社の基地局が薄い場所です。
- 人口の少ない山間部や過疎地
- 地下の一部や、大きな建物の奥
- 都市部でも自社の電波が届きにくい一角
逆に言えば、街中で普段から自社回線を掴めている人には、ほとんど関係のない話になります。
そして楽天モバイル側も、当然この期限を見ています。
基地局の増設ペースを上げていて、月に2回のペースでどの市区町村の工事が終わったかを出しているほどです。
さらに、地上の基地局がない場所をスマホと衛星の直接通信でカバーする計画も進んでいます。
山の中や海の上でも繋がるようにする、という発想です。
ただ、こういう先の話に賭けるより、自分がどちら側の場所にいるかを先に調べたほうが確実です。
その調べ方をこれから順番に見ていきます。
楽天モバイルがゴミ回線になるかどうかを自分の生活圏で見分ける方法

ここから先は、自分の場合はどうなのかを確かめていく話です。
順番にやれば、契約する前にほぼ答えが出ます。
契約する前に自宅と職場のエリアを確認する手順
いちばん確実なのは、地図をぼんやり眺めることではなく、住所を打ち込んで判定することです。
エリアは工事のたびに変わっていくので、楽天モバイルの通信エリアのページを開いて住所を入れるところから始めると早いです。
やることは3つだけです。
①自宅の住所で判定する
番地まで入れて、屋内で使えるかどうかの判定を見ます。
集合住宅なら階数でも変わるので、低層階と高層階では結果が違うこともあります。
②職場と通勤ルートも同じように調べる
1日の大半を過ごす場所は、自宅と同じくらい大事です。
毎日使う駅や、よく行くスーパーの住所も入れておくと、生活圏の地図が埋まります。
③自社回線かパートナー回線かを見分ける
エリアマップでは、楽天モバイル自身の電波とauから借りている電波が色分けされています。
生活圏が借りている側の色で埋まっている場合は、この先の変化を受けやすい場所だと考えておくと安心です。

判定結果の読み方は、そこまで難しくありません。
| 判定 | 実際のところ | 次にやること |
|---|---|---|
| 屋内も屋外も 問題なし | そのまま使える 可能性が高い | そのまま申し込みへ |
| 屋外だけ 問題なし | 家の中で 切れることがある | 屋内用の小型基地局を検討 |
| パートナー回線の 色が広い | 今は繋がるが 変化を受けやすい | サブ回線を用意しておく |
判定に迷ったときは、実際に電波を試してしまうのがいちばん早いです。
この試し方なら、失敗しても今の回線がそのまま残ります。
家の中だけ弱いときに使えるRakuten Casaの条件
外に出れば普通に繋がるのに、家の中に入ると急に不安定になる、という状況があります。
電波が壁で減っているだけなので、家の中に小さな電波の発信源を置けば解決します。
それをやってくれるのがRakuten Casaという屋内専用の小型基地局です。
自宅のインターネット回線につなぐと、家の中に楽天モバイルの小さなエリアができます。
本体代も月額利用料も事務手数料も0円で、かかるのは電気代とインターネット回線の料金だけです。
ただ、「申し込めば誰でももらえる機器」ではないという点は、先に知っておいたほうがいい部分です。
実際の条件はこうなっています。
- 自分で買ったり、直接申し込んだりはできない
- まず電波改善の調査を依頼して、案内を受けた人だけが対象になる
- 自宅で指定の光回線を使っていることが条件になる
- ホームルーターやポケット型Wi-Fiだけの家は対象外
- 4Gが対象で、5Gには対応していない
「ルーターにつなぐだけで誰でも使える」と書かれていることがありますが、光回線を引いていない家は最初から対象から外れます。
調査の結果しだいでは、この機器ではなく別の改善方法を提案されることもあります。
家の中だけ弱いと感じたら、まず電波改善の調査依頼を出すところから始めると話が早く進みます。
デュアルSIMでpovoや日本通信SIMと組ませて穴を埋める
圏外の不安を根こそぎ消したいなら、回線を2本持つのがいちばん手っ取り早いです。
最近のスマホはほとんどがSIMを2枚ぶん入れられるので、物理的な手間もありません。
楽天モバイルはeSIMという差し替え不要のタイプが使えるので、片方はカード、片方はeSIMという持ち方ができます。

組み合わせる相手としてよく使われるのは、この3つです。
| サブ回線 | 月にかかる目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| povo2.0 | 基本0円 使うときだけ追加 | 普段は楽天だけ いざという時の保険 |
| 日本通信SIM | 1GBで290円台 | 少量でいいので 常に繋がる回線がほしい |
| mineo | 990円前後 | 速度は控えめでも 量を気にせず使いたい |
いちばん人気は、基本料がかからないpovo2.0との組み合わせです。
au系の回線なので、楽天モバイルが弱い場所とちょうど補い合う関係になります。
ただし基本0円の回線は、いざ使うときにデータを買い足す操作が必要なので、その手順だけ先に一度やっておくと当日あわてずに済みます。
楽天モバイルが合う人と合わない人の分かれ目
ここまでの内容を、判断できる形に整理します。
- 都市部や地方都市の市街地で暮らしている
自社回線が濃い場所なので、不便を感じる場面がかなり少ない - データをたくさん使う
無制限で3,278円という料金は、他社の同等プランと比べて明確に安い - 通話が多い
アプリ経由なら何分話しても無料なので、かけ放題を別で契約しなくていい - 楽天市場や楽天カードをよく使う
ポイントの倍率が上がるぶん、実質の負担がさらに下がる
逆に、いったん立ち止まったほうがいいのはこういう人です。
- 山間部や離島でよく過ごす
自社の基地局が薄い場所が残っているので、サブ回線とセットで考えたい - 仕事の電話が絶対に切れてはいけない
1本だけで運用するのはリスクが高く、2本立てが前提になる - 回線が1本しか入らないスマホを使っている
補いようがないので、エリア判定の結果をより厳しめに見ておきたい
並べてみると、分かれ目は品質そのものではなく、生活圏と保険の有無だとわかります。
ここに当てはまらない多くの人にとっては、料金の下がり幅のほうがはるかに大きいはずです。
迷ったら「自宅・職場・通勤ルート」の3点だけ判定してみると、驚くほどあっさり答えが出ます
楽天モバイルとゴミ回線の口コミでよくある質問
最後に、細かいけれど気になりやすい疑問をまとめておきます。
合わなかったときに解約金はかかりますか
最低利用期間がないので、いつ解約しても解約金はかかりません。
契約事務手数料も同じ名義で累計4回線目までは0円です。
合わなければ抜けられる前提なので、試すハードルはかなり低めです。
電話番号はそのまま引き継げますか
今使っている番号のまま移せます。
手続きはオンラインでも店舗でも進められて、開通までの間も今の回線は使えたままです。
番号が変わることを心配して踏み切れずにいるなら、その点は気にしなくて大丈夫です。
海外に行ったときも使えますか
100以上の国と地域で、毎月2GBまで追加の申し込みなしで使えます。
使った分はプランのデータ量に加算される形です。2GBを超えると速度は最大128kbpsまで落ちるので、地図と連絡が中心なら十分、動画をたくさん見るなら現地のWi-Fiと併用するのが快適です。
昼休みに遅くなるのは楽天モバイルだけですか
混雑する時間に速度が落ちるのは、大手も含めてどの回線でも起きる現象です。
楽天モバイルは時間帯による差が比較的小さいという測定結果も出ています。
昼に重い作業を予定しているなら、店のWi-Fiにつないでおくとストレスがありません。
まとめ:楽天モバイルはゴミ回線ではなく生活圏と使い方で当たり外れが決まる回線です
基地局は3倍以上に増え、障害物に強い700MHz帯も動き始めました。
厳しい口コミが書かれた頃とは、土台そのものが入れ替わっています。
それでも「人による」と言われるのは、判断の軸が3つに分かれているからです。
- 生活圏
市街地なら不便はほぼない、山間部や離島は要確認 - 使い方
データも通話も多い人ほど、下がる金額が大きい - 保険
回線を2本持てるかどうかで、残るリスクがほぼ消える
この3つを自分に当てはめれば、他人の口コミを追いかけなくても答えは出ます。
次にやることはひとつだけで、自宅と職場と通勤ルートの住所を判定にかけることです。
そこが問題なしと出たなら、月々の負担は数千円単位で軽くなります。
不安が残るようなら、基本料0円のサブ回線を1本添えておけば、圏外という言葉ごと気にしなくてよくなります。
